心地よさの探究と心のケア

 

コロナ禍における子どもたち

 コロナ禍において、日常生活、仕事の仕方、娯楽、人間関係など、多岐にわたる変容を余儀なくされ、誰もが何らかのストレスを抱えています。そして同様に、子どもたちもまた、本来ならば友人や社会とつながり、自分の感情や生命力を互いにぶつけ合って成長していく多感な時期に、様々な抑制を強いられ、大きなストレスを感じています。

国立成育医療研究センターの調査によると児童生徒のうち、

  • 4割以上が勉強以外でゲームやスマートフォンの画面を見ていた時間が1時間以上増加する
  • 4人に1人が間食の機会や量が増加する
  • 約半数が先生や大人に話しかけにくくなった
  • 小学校高学年以上の3割が就寝時刻が不規則になった、遅くなった

といった結果が出ています。大人たち自身も様々な不安を抱えて生活する中で、その負の感情が子どもたちの心に大きな重荷を追わせてしまっているのかもしれません。 子どもたちの話に耳を傾け、大人も孤立することなく、家族や地域、共通の趣味を持ったグループなど、今こそ様々なコミュニティーを活用して乗り越えていきたいですね。

マインドフルネスとは

 みなさんの考える、または実践しているストレス解消法は何ですか?生活リズムを整える、人混みの少ない場所でウォーキングをする、映画やゲームのような趣味に没頭する時間をつくるなど、どれも有効だと考えられますが、「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがありますか?

マインドフルネス【mindfulness】今この瞬間の自身の精神状態に深く意識を向けること。またそのために行われる瞑想。2010年代半ば頃からストレス軽減や集中力の向上に役立つ心的技法と見なされ、特に欧米の企業を中心に社員研修などに採り入れる動きがある。

小学館『デジタル大辞泉』より

 いち早く注目したGoogleをはじめ、Facebook、Microsoft、日本ではヤフー、リクルート、パナソニックなど、今では多数の企業で研修プログラムとして導入されており、その効果が実証されています。また、アメリカやイギリスでは既に教育現場でも取り入れられています。

国立研究開発法人 国立成育医療研究センタ―WEBサイト

経産省STEAMライブラリー 未来の教室「心地よさの探究」より

 マインドフルネスと聞くと、瞑想のことだと思われる方が多いのですが、瞑想は、あくまで「目の前のことにただ集中する」という「マインドフル」な状態をつくりだすための手段のひとつです。食事中でも、通勤・通学中でも、その状態を作り出すことができます。そして、正しく実践することで、心と体で起こっていることや周囲の状況を理解しやすくなります。その結果、脳の疲労が減る、集中力や想像力、幸福感が高まる、アンガーマネジメント(怒りをコントロールすること)ができる、人にやさしく接することができてコミュニケーションが円滑になる、など、多くの効果が得られることが近年の科学的な研究で明らかになってきています。

経産省STEAMライブラリー 未来の教室「心地よさの探究」より

 ブリタニカ・ジャパンでは「心地よさの探究」というSTEAM教育のコンテンツを、経済産業省の「STEAMライブラリー」にて提供しています。このテーマでは、ストレスを感じる状態を科学的に分析し、そこから抜け出す方法として「マインドフルネス」を紹介して、その実施方法を具体的に解説しています。
 また、どのような時に心地よいと感じるのか、心地よさを感じる材料やデザインとは何か、が例示され、課題を通して効果的な対話法を学びながら、各グループが起業家となって製品をプレゼンテーションする学習活動が実践できます。

1コマ目: ストレスとマインドフルネスストレスを感じるのはどうしてか。そしてどのようにすればその状態を抜け出せるのだろうか。
2コマ目: 物語と脳の働き脳内で心地よさを作り出しているのは何か。脳波はどのような情報を示すことができるのか。
3コマ目:  材料のもつ豊かさとその感じ方心地よさを生み出すデザインとはどのようなものか。それが私たちの感じ方や生活にどう影響を与えるのか
4コマ目: ソクラテス式問答法対話の大切さとその価値とは。また、効果的な実施方法とはどんなものか。
5コマ目:  起業家になろうプレゼンテーションの工夫。製品を効果的にPRする方法と留意点とは。
心地よさの探究

STEAMライブラリー 未来の教室「心地よさを探究する」

 みなさんも、自分や家族の、そして、仲間や同僚といった周りの人たちにとっての「心地よさの探究」を始めてみませんか?


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