• ホーム
  • ブログ
  • 主体的に学習に取り組む態度の評価方法とは?「やらされ感」から解放し主体的な学習へ導こう

主体的に学習に取り組む態度の評価方法とは?「やらされ感」から解放し主体的な学習へ導こう

  • ブリタニカ・ジャパン

 

文部科学省による学習指導要領が更新されたことにより、評価の方法も変化しました。評価観点として加えられたもののひとつが「主体的に学習に取り組む態度」ですが、抽象的なため意図を汲みにくいと悩んでいる先生が多いかもしれません。この記事では、主体的に学習に取り組む態度の評価方法や、高校の各教科における評価点について解説します。

主体的に学習に取り組む態度とは?

主体的に学習に取り組む態度とは、学習指導要領の変更に伴う新しい学習状況評価における3観点のひとつです。これまでは「関心・意欲・態度」など4つの観点で構成されていましたが、新しく以下の3点に変更されています。

<新学習指導要領における3つの観点>

・知識・技能

・思考力・判断力・表現力等

・主体的に学習に取り組む態度

中央教育審議会では、主体的に学習に取り組む態度の具体的な評価方法として「ノートやレポート等における記述、授業中の発現、教師による行動観察や、児童生徒による自己評価や相互評価等の状況を教師が評価を行う際に考慮する材料の一つとして用いることなどが考えられる」としています。

なお、主体的に学習に取り組む態度は、以下の2つの側面により構成されているため、それぞれのポイントを確認しておきましょう。

<主体的に学習に取り組む態度を構成する側面>

・粘り強い取り組みを行おうとする側面

・自らの学習を調整しようとする側面

粘り強い取り組みを行おうとする側面

粘り強い取り組みを行おうとする側面は、いわば「量」に関する側面です。時間をかけて一生懸命に学習や活動に取り組む姿や、諦めずに最後までやり遂げる姿が、主体的に白秋に取り組む態度を評価するポイントになります。

自らの学習を調整しようとする側面

自らの学習を調整しようとする側面は、いわば「質」に関する側面です。自分の学習状況を自己判断する姿や、難しい学習ができるようになる方法を自分なりに工夫したり、人に聞いたりする姿を評価します。

例えば、自分の苦手な分野を自覚し、工夫しながら取り組むことを得意としながらも、学習が長続きしない児童・生徒がいるとします。この場合、粘り強い取り組みを行おうとする側面については欠けるものの、自らの学習を調整しようとする側面は高く評価できるでしょう。

主体的に学習に取り組む態度はどう評価すべき?

主体的に学習に取り組む態度は、評価基準としてはやや曖昧であり、評価基準の設定が難しいものです。評価方法としては、児童・生徒が主体的な学びの過程に向かっているかという観点から、児童・生徒の関心や意欲、態度を評価すると良いでしょう。

先述したとおり「粘り強い取り組みを行おうとする側面」「自らの学習を調整しようとする側面」の2点から、児童・生徒の現在地を評価する方法もわかりやすいです。2つの側面のうち両方を伸ばすことを意識することによって、主体的に学習に取り組む態度を育みやすくなります。

従来の「関心・意欲・態度」との比較

主体的に学習に取り組む態度は、従来の学習指導要領では「関心・意欲・態度」として評価されていました。従来の3項目と主体的に学習に取り組む態度の違いは、児童・生徒の表面的な行動ではなく、内面に着目して評価を行うことです。

【高校の例】それぞれの教科における主体的に学習に取り組む態度の評価点

ここまで主体的に学習に取り組む態度の評価方法を解説しましたが、教科によって評価すべきポイントが異なることにも注目しなければなりません。ここでは、高校における以下5つの教科について、それぞれの主体的に学習に取り組む態度の評価点をご紹介します。

<【高校の例】それぞれの教科における主体的に学習に取り組む態度の評価点>

・国語

・数学

・理科

・外国語

・地理歴史・公民

国語

高校の国語における評価の観点と趣旨は、以下のように定義されています。

・言葉を通じて積極的に他者と関わったり、思いや考えを深めたりしながら、言葉のもつ価値への認識を深めようとしているとともに、言語感覚を磨き、言葉を効果的に使おうとしている。

数学

高校の数学における評価の観点と趣旨は、以下のように定義されています。

・数学のよさを認識し積極的に数学を活用しようとしたり、粘り強く考え数学的論拠に基づいて判断したりしようとしている。

理科

高校の理科における評価の観点と趣旨は、以下のように定義されています。

・自然の事物・現象に主体的に関わり、見通しをもったり振り返ったりするなど、科学的に探究しようとしている。

外国語

高校の英語など外国語における評価の観点と趣旨は、以下のように定義されています。

・外国語の背景にある文化に対する理解を深め、聞き手、読み手、話し手、書き手に配慮しながら、主体的、自律的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとしている。

地理歴史・公民

高校の地理歴史・公民における評価の観点と趣旨は、それぞれ以下のように定義されています。

・地理歴史:地理や歴史に関わる諸事象について、国家及び社会の形成者として、よりよい社会の実現を視野に課題を主体的に解決しようとしている。

ICT教材を利用した主体的に学習に取り組む態度の評価・改善のポイント

高校の教科における主体的に学習に取り組む態度の評価方法の定義をご紹介してきましたが、従来の評価方法とは異なるため「評価・改善のポイントを掴みにくい」「点数化が難しい」という感想をお持ちの先生も多いでしょう。そこで役立つのがICT教材です。

ICT教材を活用すると、それぞれの生徒が持つ特性や興味に寄り添えるため、生徒の学習意欲を高めやすくなります。主体的に学習に取り組む態度を改善させるための糸口を見出せる可能性があるため、生徒の学習意欲や主体性が伸び悩んでいるとお悩みの方は、ICT教材を活用することを検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

主体的に学習に取り組む態度とは、学習指導要領の変更に伴う新しい学習状況評価のひとつです。「粘り強い取り組みを行おうとする側面」と「自らの学習を調整しようとする側面」の2点で構成されており、従来の「関心・意欲・態度」とは異なる方法を用いて、児童・生徒を評価する必要があります。


ブリタニカ・スクールエディション」は、16万以上の圧倒的項目数で、主体的な学習を徹底サポートします。児童・生徒が興味のおもむくままに知識を深められるコンテンツが充実しており、調べ学習や宿題にも最適です。まずは無料トライアルから、導入をご検討ください。