ブリタニカ国際年鑑

ブリタニカ国際年鑑

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『ブリタニカ国際年鑑』は、『ブリタニカ国際大百科事典』を最新の情報に保つため1975年に創刊され、以来、毎年4月に刊行されています。約60%が英語の年鑑 Britannica Book of the Year からの翻訳、約40%が日本版独自の書き下ろし記事です。

世界の1年間の出来事を、政治経済から科学、芸術、スポーツまで幅広く、解説記事、人物記事、特集記事と、世界の国を網羅した詳細な統計資料に集約。本格的な「読む国際年鑑」として、読み物としても資料としても、多くの読者に支持されています。

2016年版はデザインを一新。本文組体裁を横組に変更し、総ページ数を約100ページ増。さらにカラーページを大幅に増やし、各国統計にはグラフや図表を多数掲載して、より読みやすく、使いやすいものとしました。

特別リポート

今日内外で広くみられる事象、事件、学術的動向の分析や解説記事です。
それぞれの分野や問題の第一人者が、原因や背景など専門的な部分にまで踏み込んで執筆しています。

平和安全法制の是正に必要なもの

木村草太(首都大学東京准教授)

物議をかもしつつ成立した安保法制。しかしこの法制の運用に際して最も問われるべきは、国民の意思なのである。

報道の自由をいかに守るか

山田健太(専修大学教授)

高支持率を背景に、報道への介入を深める安倍政権。政府とメディアの関係を振り返り、報道界の自主自律を考える。

二つのテロに見る現代フランスの危機

伊達聖伸(上智大学准教授)

シャルリエブド事件とパリ同時テロ事件は市民生活とフランス共和国の理念「自由・平等・博愛」を脅かした。

岐路に立つヨーロッパ連合

辰巳浅嗣(阪南大学名誉教授)

設立以来ともいえる危機に直面しているヨーロッパ連合(EU)。ヨーロッパ統合の精神がゆらぎ始めている。

「イスラム国」と中東の現在

高岡豊(中東調査会上席研究員)

中東地域の民主化という未来が期待された「アラブの春」は、予想外なイスラム過激派の急速な勢力拡大に帰結した。

ギリシアが直面する財政・難民問題

村田奈々子(東洋大学准教授)

財政危機のなか反緊縮を掲げるチプラス政権の誕生に始まり、難民危機という新たな問題に直面したギリシアの1年。

地中海にのみ込まれる難民

クリストファー・P.ウィナー(『ジ・アメリカン』編集・発行人)

膨大な数の難民が、迫害や戦火を逃れて地中海を渡り、イタリアを目指す。しかし受け入れ側の対応が追いつかない。

長くて短い日韓関係の50年

重村智計(早稲田大学教授)

1965年の日韓基本条約調印に始まる日韓両国関係の歴史は、ひと筋縄ではいかない現代史の難しさを物語っている。

イギリス総選挙

ピーター・ケルナー(ユーガブ社長)

おおかたの政治評論家や政界関係者の事前予想を覆し、キャメロン首相は保守党を圧倒的勝利に導いた。

キューバとアメリカの国交回復

渡辺靖(慶應義塾大学教授)

半世紀ぶりの雪解けをもたらした背景はなにか。また国交正常化までに残る課題、両国に及ぶ影響は。

ペトロブラス汚職事件

パウロ・ソテロ(ウッドロー・ウィルソン国際センター・ブラジル研究所所長)

ブラジル史上最悪といわれるペトロブラス事件。巨額の不正資金が政財界の有力者に流れ、国家経済をもゆるがした。

タンザニアのアルビニズム迫害

ラレイ・デンザー(ノースウェスタン大学アフリカ研究プログラム客員研究員)

アルビニズム(先天性白皮症)の者は呪われている、その肉体は幸運をもたらす……。迷信が残虐な行為をあおる。

均等法30年目の女性の雇用環境

水無田気流(社会学者・詩人)

「女性の社会進出」が叫ばれるなか、その実情はどう変化してきたか、また真の社会進出に向けて必要なこととは。

同性間パートナーシップと同性婚

砂川秀樹(文化人類学者)

全米で同性婚が認められ、日本でも同性カップルへの施策が開始。2015年はLGBTの地位獲得の歴史の節目となった。

問われる大学の役割

益川敏英(名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構機構長)

2015年に文部科学省から出された通知は、国立大学という組織の存在理由をあらためて問い直すものだった。

TPP――巨大経済圏の誕生

鯨岡仁(朝日新聞経済部記者)

大筋合意がなされた環太平洋経済連携協定(TPP)。世界最大規模の経済圏はどのような経緯から生まれ、世界と日本の経済をどう変えるのか。

21世紀の文化と著作権

山田奨治(国際日本文化研究センター教授)

インターネットが再構築を迫る「著作権」。その現状と来歴、AI創作物への対応など未来の課題を考える。

ネパール地震

ジョン・P.ラファティ(ブリタニカ百科事典地球生命科学担当編集委員)

死者は約9000人、被災者は800万人に及んだネパール地震。被害状況、政府や国際社会の救援活動を振り返る。

ゲノム編集の新展開

ジュディス・L.フリドビッチ=キール(エモリー大学医学部ヒト遺伝学教授)

2015年、実験段階だったゲノム編集技術が、人々の望みどおりに遺伝子を編集し、臨床応用可能な先端技術へと発展した。

レディ・ゲラルとヒト属の起源

ジョン・ホークス(ウィスコンシン大学マディソン校人類学部教授)

エチオピア北東部で2015年に発見された化石の記録は、ヒト属が進化を遂げた重要な時期を雄弁に物語っている。

モノのインターネット

サミュエル・グリーンガード(科学技術ジャーナリスト)

モノがインターネットに接続される「IoT」。生活を飛躍的に改善する一方、セキュリティ面などでの課題もある。

エフェメラルアートの多彩な展開

デブラ・N.マンコフ(美術・ファッション著述家)

一瞬あるいはごく短い時間で消えてしまう芸術が、鑑賞する者の心に訴えかけるものとは…。

やせすぎはファッションモデル失格?

ブロンウィン・コスグレーブ(総合ファッション専門家)

フランスでやせすぎモデル雇用禁止の法律が成立。長年にわたり議論を呼んできた業界の問題が動きを見せ始めた。

ラグビー史を彩った桜のジャージ

村上晃一(ラグビージャーナリスト)

屈辱の歴史をはね返し、大舞台で躍動したラグビー日本代表。すべてはハードワークと周到な準備に裏づけられていた。

スポットライト

この年に広く関心を集めた話題・出来事をとりあげた解説、読み物。

  • 若者の政治参加
  • 創薬研究の産学連携
  • 社会保障・税番号制度
  • FIFA汚職疑惑の闇
  • アジアインフラストラクチャー投資銀行が船出
  • 「インバウンド」は日本経済の救世主
  • ドローン
  • セルロースナノファイバー
  • 春画――日本の誇るべき文化

写真特集

  • ラグビーワールドカップ2015
  • 明治日本の産業革命遺産
  • 新種生物

国際百科年表

2015年に内外で起こった重要な出来事を暦日で記録。

国際百科年鑑

政治、経済、社会、産業、文化、芸術、科学など諸分野の事項について、2015年を中心とする動向を詳述。

有人宇宙飛行、各国の原子力発電の割合、主要国の航空宇宙工業、世界と日本の主要地震、日本と主要国の自動車生産台数、世界の宗教信者数、主要国の株価指数、GDP成長率、日食・月食・二分二至、おもな映画賞、文学賞、スポーツの記録など、図表多数を収録。

人物記事

人間の記録

2015年を通じ、政治、ビジネス、科学技術、芸術、文学、芸能、スポーツなど、さまざまな分野で注目を集めた内外の人物50人を厳選し、その業績や素顔などを紹介。

ノーベル賞受賞者

2015年のノーベル賞受賞者の経歴と業績を、平和賞、文学賞、経済学賞、化学賞、物理学賞、生理学・医学賞の各賞ごとに詳述。

物故録

2015年に没した内外の人物100人を厳選し、経歴と業績を回顧。

世界の国々・地域

世界195の国・地域の、2015年の出来事と、現勢を表す基本統計・図表類を収録。
政治体制、元首、面積、人口、人口動態、主要都市、民族、宗教、経済、産業、貿易、教育、医療、運輸、通信、国防の多岐にわたる情報で、各国の最新動向を一望。

統計

日本の統計

日本と都道府県の現勢を数値で示す、人口、面積、産業、経済、社会、教育ほか広範な最新基幹統計。

  • 面積・人口・労働
  • 農林漁業
  • 鉱工業・エネルギー
  • 商業・流通・運輸
  • 建設・住宅・くらし
  • 国際貿易・国際収支
  • 金融・財政・国民経済計算
  • 社会・教育

国際比較統計表

世界219の国・地域の政治、経済、社会、文化を一覧形式で比較する詳細な統計表。

  • 世界主要地域の概要
  • 政治
  • 面積・人口
  • 人口動態
  • 国民経済計算と国際収支
  • エネルギー
  • 情報・通信・文化
  • 社会保障・治安・軍事

キーワード

国際年鑑収録記事の理解の助けとなる、語句の解説。一年間にみられたさまざまな事物のうちおもだったものを収録。

仕様

  • 形態:書籍 ISBN 978-4-924934-40-5 C0502
  • 言語:日本語
  • 判型:A4変型(275mm × 225mm)上製箔押クロス装
  • ページ数:762ページ