【導入事例】浜松市立浅間小学校 様

 

協働学習に最適な授業支援ポータル「ブリタニカ・スクールエディション」

協働学習に脚光も、教員負担は重くなり、実施には技量が必要

新学習指導要領の全面実施に伴い、活発に行われるようになった「協働学習」。他者と協力したり意見を交わし合ったりしながら、グループで調べ学習などを行うアクティブラーニングの一環である。

一方で増したのが、教員側の負担だ。協働学習は、学習者主体であるがゆえに良くも悪くも“生モノ”であるため、臨機応変なファシリテーションが欠かせない。グループ内での児童・生徒の能力差もある。そんな条件のもとで質の高い協働学習を行うには、相応の指導力が必要だ。

最も教員が苦労するのは、「授業設計」と「資料収集」

「旧来の授業は、ある意味で『答えありき』の学習でした」と評するのは、浜松市立浅間小学校の菊地寛教諭だ。長きにわたって教育ICTの導入と実践に取り組んできたエバンジェリストで、ICTを用いた協働学習にも明るい。そんな同教諭が指摘する、もう一つの協働学習の課題が「授業準備」だ。

浜松市立浅間小学校 菊地寛教諭

これまでの指導では、事前に決められた内容に沿い、決められた教材を用いて授業を行えば良かった。しかし、協働学習においてはそれがない。例えば「まちにごみ対策を提案しよう!」というテーマで協働学習を行うとする。このとき授業案は、ごみの種類、分別、ごみ処理の現状などを各種の資料を用いて調べたり、討論したりする構成が想定されるが、まずその設計からして骨が折れる。

さらに苦労するのが資料集めだ。菊地教諭は言う。「国のデータや教科書から適切なものを探してくるのも大変です。いいものが見つからないケースも多々あります」。児童・生徒が自らネット検索する手段もあるだろうが、情報収集能力が不十分な小学生などでは心もとなく、検索だけでその日の授業が終わってしまいかねない。また、玉石混交な情報の海の中から、適切なソースを見極めるメディアリテラシーも必要になってくる。

協働学習に最適な授業支援ポータル「ブリタニカ・スクールエディション」

そこで役立つのが、菊地教諭も開発協力している 「ブリタニカ・スクールエディション」だ。百科事典でおなじみのブリタニカ・ジャパンが制作したデジタル教材である。

ベースはデジタル百科事典だが、これを教育機関での活用を前提に改良。16万以上の百科事典項目と共に、信頼できるWeb上の情報へのリンクも網羅した。また、掲載内容は定期的に最新状態へとアップデート される。さらに図鑑や教科単元準拠の事典、年表、各種統計データなどの情報コンテンツも備えた、いわばオールインワンの情報リソースポータルだ。

菊地教諭らが手掛けたのは、メインコンテンツの一つ「みんなで考えを深めよう!」。探究学習や協働学習の授業づくりをサポートする機能だ。「日本は食料自給率を上げるべきか?」「コンビニは24時間営業であるべきか?」などのテーマが設けられており、授業案の流れもすでに組み立てられている。子どもたちは、ここに収録された 各種の情報ソースから必要なものを探し、考察していけば良いため、教員側の準備負担は格段に軽減できる。

加えて、これらが“百科事典のブリタニカ”が作ったものであることも大きいだろう。百科事典であるがゆえの情報の信ぴょう性はもちろん、掲載された画像などは著作権をクリア済みで、引用する上でも安心だ。

統計データや百科事典項目を網羅する「ブリタニカ・スクールエディション」

児童・生徒を「あえて困らせる」テーマや資料を投げかける

企画・開発にあたり菊地教諭は「かゆいところに手が届く」情報構成を心がけた。

協働学習コンテンツ「みんなで考えを深めよう!」では、テーマや授業の流れがあらかじめ設定されている。

「私は『まちにごみ対策を提案しよう!』というテーマを担当しましたが、例えば『曜日ごとに各家庭が出しているゴミの写真』があれば、授業時の“つかみ”に使えます。 また、指導要領では「働く人の思い」などをふまえるように指示が出ていますが、ごみ処理場で働く人のコメントなどそう都合よく拾えません。そのため、こちらで事前にインタビューして収録するなどしています」。

「ブリタニカ・スクールエディション」には、自力では集めにくい資料も適切にカバーされている。

菊地教諭の協働学習では、これらを使ってジグソー法(グループごとに異なる担当テーマを持って探究し、結果を教え合うことで集合知を作る教育手法)を中心とした授業を展開する。しかし注意したいのは、協働に慣れていない児童はつい自分で調べて自分で完結しようすることだと言う。

そのため、なるべく教科書だけでは知り得ない課題や素材(データ・資料)を出すようにしている。「鼻っ柱を折ると言いますか(笑)。『自分は知っているから一人でできる』と思わせないことがポイントなのですが、ブリタニカ・スクールエディションはその点でも有効だと思います」。

あえて困らせる、あえてモヤモヤさせるアプローチは、アクティブラーナーを育てる王道だ。「知りたい」の発露となるからである。「児童も最初は苦しむし、教員側もつい『教えたく』なりがちです。しかしそれをこらえて『投げかける』のが重要。そこにブリタニカ・スクールエディションを使うわけです」。

実際の生徒のまとめ。地域学習と連携し、地元地域に関する情報データも収集・活用している

基本的な準備はブリタニカ・スクールエディションに任せ、発展的授業に注力を

菊地教諭は、さらに発展的な授業案事例として「地域学習との連携」を挙げる。ブリタニカ・スクールエディションに収録されているのは、一般化されたテーマやデータだ。もちろんそれだけでも十分に中身のある協働学習は可能だが、各地域の実態とは異なる場合もある。そこで「じゃあ(教諭らの地元である)浜松市ではどうなんだろうね? と新たな問いを立てるわけです。自分たちの暮らしに即したより深い学びに繋がっていきます」。

その部分のデータは、行政などが発表しているものから教員側が拾ってくる必要があるが、それができるのも、ブリタニカ・スクールエディションが基本的な部分をすでに網羅しているからだ。

協働学習はこの先もさらなる発展応用が期待されるが、ブリタニカ・スクールエディションのようなポータルがあれば、教員側も事前の手間が大幅削減されるぶん、授業研究に時間を充てやすくなる。主体的な学びがますます深まるだろう。

実際の授業風景

ブリタニカ・スクールエディションは、小学校、中学校など教育機関で利用されているオンライン百科事典です。