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【調べ学習 ・協働学習】新幹線じゃないのに新幹線? ミニ新幹線ってなに?

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2022年に開業150周年を迎えた鉄道。日本で初めての鉄道が新橋・横浜間に開通したのは1872年。文明開化のころでした。誕生したばかりの当時の明治政府には,鉄道をつくる資金や技術・人材もなく、イギリスの大きな援助を受けてようやく鉄道を走らせることができました。その後、日本の鉄道は目覚ましい発展を遂げ、私たちの生活に欠かせないインフラになりました。

その象徴といえるのが新幹線です。新幹線は1964年の東京オリンピックの開催に合わせてつくられました。東海道新幹線を皮切りに,現在では北は北海道から南は九州まで、日本全国が新幹線で結ばれています。

このうち、山形新幹線秋田新幹線はほかの新幹線よりもひとまわり小さく、「ミニ新幹線」とよばれています。なぜ車体が小さいのでしょう? そして、この2つは「新幹線」という名前がついているのに実は新幹線ではない、ということをご存じでしょうか?

そもそも「新幹線」とはどのような乗り物なのでしょう? 定義としては、時速200㎞以上の高速で走る鉄道のことをいいます。「新幹線」に対し、それ以外の路線は「在来線」といいます。在来線の線路の幅は1067㎜ですが、新幹線の線路の幅はより広い1435㎜に設定されています。そうすれば、スピードを出しても車体を安定させることができるからです。また、新幹線はカーブや坂の緩やかな専用の路線をもっています。ここには踏切もなく、道路やほかの鉄道とすべて立体交差しているので、よりスピードが出せるのです。

では、「ミニ新幹線」である山形新幹線と秋田新幹線はどうでしょう?

山形新幹線は東京駅から山形県の新庄駅まで、秋田新幹線は東京駅から秋田県の秋田駅まで直通運転します。いずれも途中までは東北新幹線に乗り入れ、車両を連結させて走りますが、それぞれ福島駅、盛岡駅で分岐します。山形新幹線「つばさ」の最高速度は時速275㎞、秋田新幹線「こまち」の最高速度は時速320kmですが、それは東北新幹線の区間を走っているときのスピードです。東北新幹線から分岐したあとの山形新幹線と秋田新幹線は、最高でも時速130㎞までしか出せません。なぜならこの2つの新幹線は、新幹線専用の路線ではなく、在来線と同じ路線を走っているからです。まさにこれが「車体が小さいこと」以外のミニ新幹線の特徴です。

山形新幹線

ミニ新幹線では在来線の路線に新幹線を走らせるために、通常1067㎜の線路の幅を新幹線の線路の幅と同じ1435㎜に広げています。線路の幅を広げても、在来線の路線を走ることに変わりはありません。在来線が走っているトンネルも通過できるよう、車両がふつうの新幹線よりひとまわり小さく設計されているのです。こうした特徴から、ミニ新幹線は正確には新幹線ではなく、在来線の特急列車に分類されています。「新幹線」というのは通称なのです。

ミニ新幹線ができることで,在来線から新幹線へ列車を乗り換える手間が省け、利用者の利便性は高まります。また,ミニ新幹線は,ふつうの新幹線よりも安く短い期間で建設することができるのが大きな魅力です。一方で,在来線と共用する路線には急勾配や踏切もあるため、運行時に事故の影響を受けやすく,新幹線のようなスピードは出せません。

今年は、1992年の山形新幹線の開業から30年、1997年の秋田新幹線の開業から25年の節目の年でもあります。このようなメリット・デメリットを踏まえて日本の鉄道計画は進められていますが、この2つの新幹線の開業以降,新しいミニ新幹線は登場していません。

ブリタニカ・スクールエディション」では、「新幹線」のほかにもたくさんの「乗り物」の項目が収録されています。一般的な百科事典項目のほかに、小学校1・2年生での、国語の授業の中での調べ学習を想定した「いろいろなのりもの」というメニューもあります。特に低学年が理解しやすい易しい言葉で「乗り物の役割」を解説した項目が多数ありますので、飛行機・パトカー・ショベルカーなど、子供たちの身近な乗り物についていろいろ調べてみてください。


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