『ブリタニカ国際大百科事典』が誇る歴史と伝統は、
各時代を彩る偉大な寄稿者によって紡がれ、継承されてきました。
その 2世紀あまりの時間をひもとくことで見えるのは、
世界という舞台そのものの「知の歴史」なのかもしれません。

2017
幼児向け英語教育プログラム「アンジー&トニー」のスクール事業「アンジー&トニー おやこdeえいご」サービス提供を開始。
デジタル紙芝居「モクモク村のけんちゃん」DVDの販売開始。
教員用授業素材データベース「Britannica LaunchPacks」Social Studies版、Science版サービスの提供開始。
2016
小学校・中学校向けの日本語「ブリタニカ・スクールエディション」LAN版・イントラ版リニューアル。
小学校・中学校向けの日本語「ブリタニカ・スクールエディション」オンライン版サービス開始。
2015
オンライン画像データベース「Britannica ImageQuest」に日本語を含む多言語機能を新たに追加してサービス開始。
2014
小学校・中学校・高等学校向け英語版「Britannica School」オンラインサービスをリニューアル。
2013
幼児向け英語教育プログラム「アンジー&トニー」の教材販売およびサービス提供を開始。
2012
Encyclopædia Brittannicaは、第15版をもって書籍版での発行・販売を終了。
2006
日本版と英語版のオンラインサービス「ブリタニカ・オンライン・ジャパン」の大学、公共図書館、企業への提供開始。
2001
小学校・中学校向けの日本語「ブリタニカ・スクールエディション(LAN版)」の提供開始
1990−2000
CD-ROM版百科事典 Britannica CD 完成。
インターネット版百科事典 Britannica Online サービス開始。
1975
15年の編集期間を経て、第15版完成。
日本版『ブリタニカ国際大百科事典』初版刊行。
日本版『ブリタニカ国際年鑑』刊行開始。
- アルフレッド・ヒッチコック『映画』
- ジョン・F・ケネディ『エルズワース』
- 遠藤周作『サド』
- 江藤淳『夏目漱石』
- 岡本太郎『仮面』
- A.J.トインビー『カエサル』
- ポール・A.サミュエルソン『福祉経済』
- 竹内均『地球』

1929−1974
第14版完成。
シカゴ大学が全版権を取得。
Encyclopædia Britannica, Inc.設立。
- G.K.チェスタートン『チャールズ・ディケンズ』
- ジョン・スマッツ『全体論』
- K.スタニスラフスキー『劇場』の一部
- ラルフ・バンチ『モザンビーク』ほか3項目の一部

1926
第1次世界大戦直後、第13版完成。
- マリー・キュリー『ラジウム』
- L.D.トロツキー『レーニン』
- ヘンリー・フォード『大量生産』
- A.アインシュタイン『時空』
- S.フロイト『精神分析』
- G.B.ショー『社会主義-理と展望』
1889−1911
アメリカ(ニューヨーク)とイギリス(ロンドン)の二大編集部体制を強化。
アメリカへ版権移行。
ケンブリッジ大学出版局が発行母体となり、第11版完成。
- アーサー・S.エディントン『星雲』
- ファン・ヒョーゲル『ヨハネ福音書』
- ジェームズ・H.ジーンズ『分子』
- ジョーゼフ・リスター『粘菌類』
- アーネスト・ラザフォード『放射能』
1875−1889
セント・アンドリュース大学教授T.S.ベインズやウィリアム・R.スミスが編集に携わる。
the Scholar's Edition(学究に愛された版)として名高い第9版完成。
日本橋丸善で輸入販売が開始され、伊藤博文、尾崎行雄、徳富蘆花、犬養毅らが購入。
- P.クロポトキン『アナーキズム』
1860
第8版完成。
- D.ブルスター『写真術』
- J.H.バートン『投票』『共産主義』
- ケルビン『電信』
- ロバート・スチーブンソン『鉄橋』
- ウォルター・バジョット『動産銀行』
1850
発行人アダム・ブラックが教育への貢献を認められ、イギリス女王より騎士の称号を約束されながらも辞退。
1801−1827
第4版『アメリカ』の項に「合衆国憲法」が掲載される。
エディンバラ大学教授M.ネーピアが編集に加わる。
「出版界のナポレオン」と呼ばれた発行人 A.コンスタブルが没し、初期のブリタニカが第6版をもって幕を閉じる。
- D.リカード『ファンディング・システム』
- T.R.マルサス『人口』
- ウォルター・スコット『中世ロマンス』『騎士道』『戯曲』
- ジェームス・ミル『政府』ほか12項目
- ウィリアム・ハズリット『美術』ほか3項目
- J.-B.ビオ『電気』『電流』『振り子』
1797
第3版完成。
ジョージ・ワシントン、アレクサンダー・ハミルトンらがアメリカ初の購買者となる。
1771
Encyclopædia Britannica(ブリタニカ百科事典)初版完成。
- ジョン・ロック『人間理解』※没後寄稿
- ベンジャミン・フランクリン『電気』

1768
銅版画家アンドルー・ベル、印刷業者コリン・マックファーカー、ウィリアム・スメリーがエディンバラ(スコットランド)にて百科事典の編集・制作を開始。

The Prominent Contributors
ブリタニカの名だたる執筆陣
さまざまな情報が氾濫するこの時代、必要な情報をより正確に収集することが何よりも求められています。
大項目事典は約2500人、小項目事典は約1500人、国際年鑑は毎年約200人に及ぶ学者、大学教授、記者・ジャーナリスト、評論家等による執筆のもと、信頼のおける情報を掲載しています。
また創刊以来、各時代各分野の第一人者の寄稿を掲載するという方針も忠実に受け継がれています。
ブリタニカの誇る偉大なる執筆陣の一例をご紹介します。
『バカの壁』の養老孟司が
「解剖学」を執筆
『バカの壁』などの著書で知られる解剖学者の養老孟司氏が、解剖学の諸分野、解剖学と教育とのかかわり、日本および西洋における解剖学の歴史、解剖学の方法にいたるまでを詳細かつわかりやすく解説しました。(大項目事典)
ドナルド・キーンが解き明かす
「三島由紀夫」
華麗な筆致で独自の文学世界を築きながら、みずからの政治信念により衝撃的な最期を遂げた三島由紀夫。海外にも広く知られ、近代文学史に不動の地位を築いた作家について、著名な日本文学研究家ドナルド・キーン氏が解説します。(大項目事典)
SFの第一人者
アーサー・C.クラークによる「SF」論
宇宙旅行、ロボット、原子力など現代科学のめざましい進歩は、SF作家によって予見されていた!読者をひきつけてやまない SFの魅力を、SF界の巨匠、アーサー・C.クラーク氏が解説。(大項目事典)
ロードムービーの旗手・
ベンダースが考察する「小津安二郎」
『東京物語』『秋刀魚の味』など、独自の映像美と透徹したまなざしで日本映画界に大きな足跡を残した映画監督、小津安二郎。ドイツが生んだ巨匠ビム・ベンダース監督が、その魅力と真価を語ります。(大項目事典)
アメリカ大統領 J.F.ケネディによる
「エルズワース」
独立宣言直後のアメリカで連邦制度、裁判所制度など国家の礎を築いた政治家エルズワース。その生涯と業績を、彼を敬愛しながら 1963年に凶弾に倒れた第35代アメリカ大統領ジョン・F.ケネディが詳述しました。(大項目事典)
小説家・池澤夏樹が
震災後の荒野で見たもの
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震。だれも想像しなかった未曾有の惨事――現地を訪ねた小説家で詩人の池澤夏樹氏が「人間の弱さと強さについて 震災後の荒野で見えたもの」と題し、日本の姿と人間の倫理について綴りました。(2012年版国際年鑑)
“皇帝” ベッケンバウアーが寄せる
W杯ドイツ大会への思い
サッカー選手と監督、2度のワールドカップ(W杯)優勝経験をもつドイツの「皇帝」ベッケンバウアー氏。そのサッカー哲学と人生哲学はワールドカップドイツ大会の公式スローガンとなりました。「世界よ来たれ、友のもとへ」のタイトルに寄せた、熱き思いとは…。(2006年版国際年鑑)
作家の瀬戸内寂聴が
『源氏物語』を分析
物語成立からの千年紀を迎え、日本が世界に誇る最古にして最大の魅力的な恋愛小説は、濁世末世の現代社会になにを語りかけてくれるのか。恋愛小説の大家・瀬戸内寂聴氏が書き下ろす、「『源氏物語』千年の生命」!(2009年版国際年鑑)
過去の記事を読んでみよう!
英語で書かれた最古の百科事典であるブリタニカには、
当時の時代背景をうつした興味深い項目がいくつもあります。
今日ではあたりまえに知っているような事柄も、その昔には別の解釈があったかもしれません。
時代を感じさせる、貴重なその一編にふれてみませんか?
タバコ
「聖なる薬草」は毒か薬か

健康に悪影響を及ぼすことが指摘され、現代社会では問題視されているタバコ(喫煙)ですが、かつて頭痛や鼻炎の治療に役立つと考えられていた時代がありました。化学的な研究が進む前の時代の日常生活をうつした貴重な資料ともいえるでしょう。
カリフォルニア
カリフォルニアが島だったとき

アメリカ合衆国とメキシコの国境から延びるカリフォルニア半島。初版では「半島か島かは定かではない」とされていましたが、第2版では「地続きの半島だとわかった」との記載があります。当時のブリタニカが編集されていた地(スコットランド)から遠く離れた未開の地が、実は…。知見が科学的に更新されていく様子が見てとれます。
バスティーユ
バスティーユが陥落した

フランス革命の出発点となった、1789年のフランス・パリの城塞「バスティーユ」の陥落。そのときブリタニカは「バスティーユ」「フランス史」という項目をアップデートしました。今では教科書で知るような歴史的大事件をリアルタイムで経験したブリタニカが、当時のことを振り返っています。