ブリタニカと百科事典のこと

私たちは百科事典をつくっています。

『ブリタニカ国際大百科事典』は、
英語で書かれた『Encyclopædia Britannica』 をもとに1975年にリリースされました。
日本の編集部が日本の読者向けに提供しています。

そもそも百科事典とは?

自然や社会や芸術など、あらゆる分野の知識を一定の順序で配列した書物。それが百科事典 Encyclopedia です。

百科事典は一般に、それぞれの分野の専門家によって書かれた多数の項目から成り立っています。また百科事典は単にことばや語句の定義を示すのではなく、表題で示す事物について解説するという点で、辞書 dictionaryとは区別されます。

ギリシア人は百科事典 enkyklopaideia または enkyklios’ paideia という語を、学問の全体系的教育、あるいは知識 paideiaの環 en kyklōl の意味として理解していたと思われます。そしてこの言い表し方は、現代の「一般教育」にあてはまるのです。

百科事典 (ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)

百科辞典とも書き,百科全書ともいう。自然や社会や芸術など,あらゆる分野の知識を一定の順序で配列した書物。単に語句の定義を示すのではなく,表題について詳しく説明するという点で辞書とは区別される。また,日付がつけられた情報が掲載されている年鑑や,教育用の教科書とも異なる。

百科事典は一般にそれぞれの分野の専門家によって書かれた多数の項目から成る。読者の求める情報が簡単に見つかるように,表題のアルファベット順あるいは五十音順に従って記述を並べる方法が現在では一般的であるが,初期の百科事典の多くでは,最も重要とみなされる項目が最初におかれた。たとえば,中世ヨーロッパの百科事典の多くは神学の記述を最初においたが,初期のアラビアの百科事典は「権力」「戦争」などの項目で始り,「食料」や「女性」などの項目で終った。また現代の百科事典は,詳細な索引,相互参照,表,図,イラストなどによって調べやすいようになっている。毎年の増補版とともに研究・学習ガイドを提供しているものもある。百科事典は様式と内容によって大きな違いがみられる。1巻のみのものから 100巻をこえるものまである。初期のヨーロッパの百科事典はほとんどがラテン語で記述されたが,近代的な百科事典は母国語で書かれている。子供専用の百科事典も出版されている。主要な百科事典はできるかぎり完全に知識の全分野をカバーしようと試みているが,特定の分野に限定しているものもふえている。

ヨーロッパでは,プリニウス (大) (23~79) の『博物誌』が先駆で,18世紀の啓蒙時代になって本格的な百科事典の編集,刊行が始った。なかでもイギリスの E.チェンバーズが 1728年に刊行した『学術百科事典』や,フランスの D.ディドロら,思想史上アンシクロペディストと呼ばれる人たちによる『百科全書』が有名である。次いで 68年からイギリスで刊行された『ブリタニカ百科事典』は,その後版を重ねて 15版まで出版され,英語の百科事典として最大かつ最も総合的なものに発展した。日本では平安時代中期に源順 (みなもとのしたごう) の『倭名類聚抄』,江戸時代の『和漢三才図会』や『嬉遊笑覧』など,中国の『太平御覧』や『永楽大典』を模したものがつくられたが,明治になって,神宮司庁の『古事類苑』 (1879~1913) ,冨山房の『日本家庭百科事彙』 (2巻,08) ,三省堂の『日本百科大辞典』 (10巻,08~19) など,西洋流の百科事典が出版されはじめた。 1931~35年発行の平凡社の『大百科事典』以来,「事典」が普及し,固定化した。現在世界の代表的な百科事典としては,『ブリタニカ百科事典』『ラルース百科事典』『ブロックハウス百科事典』『マイヤー百科事典』などがあげられる。

ブリタニカの240年

『エンサイクロペディア・ブリタニカ』 Encyclopædia Britannica は、ヨーロッパにおける啓蒙思想の高まりを受けて18世紀末、「ごく普通のだれもが農学や天文学や植物学を学べる」ことを目指し出版されました。

版を重ねながら多くの著名な学者の寄稿を集め、19世紀末に刊行された第9版は、当時の科学や宗教の議論に対する進歩的で見識ある立場から「学者の百科事典」と称されました。次いで20世紀初めに刊行された第11版は当時、質、量ともに Britannica の頂点といわれました。百科事典への信頼が非常に高かった時代です。

20世紀半ば以降、テレビやインターネットがメディアの重要な位置を占めるようになり、一方で世の中の情報が膨大で専門性もより高いものになると、百科事典は利用者にとって、利用可能なさまざまな参考資料のひとつになっていきました。

Encyclopædia Britannica は1938年から Book of the Year (年鑑)を出版して毎年のできごとを補足するようにし、1974年に刊行された第15版には Micropædia(小項目事典)を加えて事物を手早く確認しやすくしました。さらに1990年代にCD-ROM版、オンライン版を世に送り出し、情報の更新の度合いを高めるとともに、調べものの軽便さを向上させています。

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未来に向けて、価値ある情報を

1975年、Encyclopædia Britannica の最初の外国語版として日本版が世に出ました。世界中の人々の知識欲が尽きないかぎり、日常的、実用的な事柄から学術的、専門的な分野まで、きめ細かく多様なニーズに対応すること、時代を担い、未来を見すえた価値ある情報源として、ブリタニカの百科事典はこれからも進化し続けます。

世界の膨大な知識への扉はあなたの目の前に。ぜひブリタニカの百科事典を手にしてみてください。

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ブリタニカ国際大百科事典

ブリタニカ国際大百科事典は、引きやすさに重点をおいた「小項目事典」、ものごとの成り立ちからできごとの背景や及ぼした影響などを、広範かつ詳細に理解することを目的とした「大項目事典」、大項目事典のアップデートという役割を担うと同時に、時事的な側面から世界各国・各分野の最新の動きを記録した「国際年鑑」で構成されています。

あなたの知りたいこと…たとえば「サッカー」。

ブリタニカで調べれば、いろいろな角度から「サッカー」にふれることができます。

教養としての「サッカー」を
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8世紀にスカンジナビアから侵攻してきたデーン人を撃破したイングランド人が、敵将の首をボールにしてフットボールを行なったという伝説もあるが、フットボールが始まった頃にボールとして使われたのは、ブタやヒツジの膀胱をふくらませた…

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ワールドカップの2014年ブラジル大会の大陸予選は2012年に全世界で本格的に始まった。7~8月のロンドン・オリンピック競技大会では、日本は男子が4位となり、愛称「なでしこジャパン」の女子は日本の男女を通じて初の銀メダルを手にした。4年に1度、ヨーロッパの代表チーム王者を決めるヨーロッパ選手権(ユーロ2012)は…(2013年版国際年鑑)

ブリタニカ国際年鑑についてさらに詳しく

The Prominent Contributors
ブリタニカの名だたる執筆陣

さまざまな情報が氾濫するこの時代、必要な情報をより正確に収集することが何よりも求められています。
大項目事典は約2500人、小項目事典は約1500人、国際年鑑は毎年約200人に及ぶ学者、大学教授、記者・ジャーナリスト、評論家等による執筆のもと、信頼のおける情報を掲載しています。
また創刊以来、各時代各分野の第一人者の寄稿を掲載するという方針も忠実に受け継がれています。
ブリタニカの誇る偉大なる執筆陣の一例をご紹介します。

『バカの壁』の養老孟司
解剖学」を執筆

『バカの壁』などの著書で知られる解剖学者の養老孟司氏が、解剖学の諸分野、解剖学と教育とのかかわり、日本および西洋における解剖学の歴史、解剖学の方法にいたるまでを詳細かつわかりやすく解説しました。(大項目事典)

ドナルド・キーンが解き明かす
三島由紀夫

華麗な筆致で独自の文学世界を築きながら、みずからの政治信念により衝撃的な最期を遂げた三島由紀夫。海外にも広く知られ、近代文学史に不動の地位を築いた作家について、著名な日本文学研究家ドナルド・キーン氏が解説します。(大項目事典)

SFの第一人者
アーサー・C.クラークによる「SF」論

宇宙旅行、ロボット、原子力など現代科学のめざましい進歩は、SF作家によって予見されていた!読者をひきつけてやまない SFの魅力を、SF界の巨匠、アーサー・C.クラーク氏が解説。(大項目事典)

ロードムービーの旗手・
ベンダースが考察する「小津安二郎

『東京物語』『秋刀魚の味』など、独自の映像美と透徹したまなざしで日本映画界に大きな足跡を残した映画監督、小津安二郎。ドイツが生んだ巨匠ビム・ベンダース監督が、その魅力と真価を語ります。(大項目事典)

アメリカ大統領 J.F.ケネディによる
エルズワース

独立宣言直後のアメリカで連邦制度、裁判所制度など国家の礎を築いた政治家エルズワース。その生涯と業績を、彼を敬愛しながら 1963年に凶弾に倒れた第35代アメリカ大統領ジョン・F.ケネディが詳述しました。(大項目事典)

小説家・池澤夏樹
震災後の荒野で見たもの

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震。だれも想像しなかった未曾有の惨事――現地を訪ねた小説家で詩人の池澤夏樹氏が「人間の弱さと強さについて 震災後の荒野で見えたもの」と題し、日本の姿と人間の倫理について綴りました。(2012年版国際年鑑)

“皇帝” ベッケンバウアーが寄せる
W杯ドイツ大会への思い

サッカー選手と監督、2度のワールドカップ(W杯)優勝経験をもつドイツの「皇帝」ベッケンバウアー氏。そのサッカー哲学と人生哲学はワールドカップドイツ大会の公式スローガンとなりました。「世界よ来たれ、友のもとへ」のタイトルに寄せた、熱き思いとは…。(2006年版国際年鑑)

作家の瀬戸内寂聴
『源氏物語』を分析

物語成立からの千年紀を迎え、日本が世界に誇る最古にして最大の魅力的な恋愛小説は、濁世末世の現代社会になにを語りかけてくれるのか。恋愛小説の大家・瀬戸内寂聴氏が書き下ろす、「『源氏物語』千年の生命」!(2009年版国際年鑑)

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